オーディエンス設定を変更する

広告が表示されるユーザーを適切に調整する

Apple Search Ads Advancedのキャンペーンや広告グループを作成すると、App Storeの大半のユーザーにリーチできるようオーディエンス設定が自動的に最適化されます。オーディエンス設定を調整することで、特定のオーディエンスに対するアプリのダウンロードやユーザーの再獲得を促すことを優先することもできます。オーディエンス設定を変更すると、オーディエンスが限定され、広告のインプレッション数の減少につながることにはご注意ください。

いずれかのキャンペーンでオーディエンス設定を変更する場合、対象となるすべてのユーザーにリーチするキャンペーンも同時に作成しておくことをお勧めします。それにより、当該アプリに関心を持つものの変更されたオーディエンス設定には当てはまらない、幅広いユーザーに広告を表示することができます。

デバイスの種類を設定する

Apple Search Ads Advancedではデフォルトで、アプリと互換性のある種類のデバイスを使用しているユーザーに広告が表示されます。iPadまたはiPhoneだけに広告を表示するよう選択したり、異なる入札額やオーディエンスの基準をデバイスごとに設定したりすることもできます。iPhoneで広告を配信するよう設定すると、iPod touchでも配信されることがありますのでご注意ください。

ヒント:別の広告グループを使用して、キャンペーンを最適化してください。

広告を数週間配信した結果、iPhoneよりもiPadに表示されている広告の方が、ユーザーのタップ率とコンバージョン率が高いことがわかったとします。

その場合、iPadユーザー専用の広告グループを作成することを検討してみましょう。これにより、iPadユーザーのインプレッション数とリーチを最大限に増加・拡大する最大CPT入札額を設定し、キャンペーンを最適化することができます。

地域の設定

デフォルトでは、広告グループはキャンペーンで選択した国や地域のすべてのユーザーにリーチできるように設定されますが、Apple Search Ads Advancedでは、それぞれの国と地域内で地域を絞り込むことができます。特定のエリアだけにサービスを提供しているアプリの場合、この機能を利用すれば、エリア外からの検索に対しては広告が表示されず、予算が使われないようにすることができます。

いくつかの例を以下に示します。

  • サンフランシスコ周辺地域だけで利用できるフード宅配アプリ。
  • 東京でのみビジネスを行うことができることがライセンスで定められている企業。

現在、地域の絞り込み機能は、次の国や地域でのみご利用いただけます。

オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、中国本土、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、インド、インドネシア、イタリア、日本、マレーシア、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、フィリピン、ポーランド、ルーマニア、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、タイ、英国、米国。

複数の国や地域で実施しているキャンペーンで地域の絞り込みを使用することはできません。

顧客タイプの設定

Apple Search Ads Advancedでは、広告グループが最も幅広いオーディエンスにリーチするように自動的に最適化されますが、特定の顧客グループに特化するよう最適化に変更を加えることができます。顧客タイプには以下の種類があります。

  • すべてのユーザー
  • 新規ユーザー
  • 以前アプリをダウンロードしたことのあるユーザー
  • その他の自社アプリのユーザー

すべてのユーザー

新しい広告グループを作成する際のデフォルトの顧客タイプです。関連性の高いApp Storeの検索に対して最大限のリーチを実現するため、アプリの見込み顧客、過去の顧客、現在の顧客がすべて含まれます。

新規ユーザー

この顧客タイプは、初めてアプリをダウンロードしたユーザーによるコンバージョン数を最大化するものです。

以前アプリをダウンロードしたことのあるユーザー

この顧客タイプを使用すると、以前アプリをダウンロードしたことのあるユーザーを再度獲得できます。以前アプリをダウンロードしたもののその後削除した、ほかのデバイスにダウンロードした、または現在インストールしているユーザーに広告が表示されます。最初の2つのケースは、再ダウンロードとしてレポートに表示されます。ユーザーがすでにアプリを所持している場合、「開く」ボタンが表示されます。ユーザーが使用しているデバイスにアプリが入っていない場合は、再ダウンロードアイコンが表示されます。

アプリを再ダウンロードするユーザーは、ターゲットとして価値の高いオーディエンスになる可能性があります。以前アプリをダウンロードしたことのあるユーザーを含めたApple Search Adsキャンペーンを設定することが、ダウンロード数を伸ばし、ユーザーがアプリ内で使う支出額を増やす可能性を高めることにつながります。

その他の自社アプリのユーザー

この顧客タイプを使用すると、あなたの他のアプリを使用しているユーザーに、対象アプリのクロスプロモーションを行うことができます。

オーディエンスの最少人数

オーディエンス基準が指定された広告を出稿するには、オーディエンスとして5,000を超えるユーザー数が必要です。オーディエンスの最少人数に達していない場合、広告グループが保留状態になり、オーディエンスが基準値を下回っていることを通知するメッセージが表示されます。オーディエンスが最少人数に達すると、広告グループが自動的に開始されるようになります。

新規ダウンロードと再ダウンロード

インストールのうちアプリの新規ダウンロードによるインストール数と再ダウンロードによるインストール数がそれぞれどの程度なのかを把握することで、ユーザーの行動に対する理解を深めて、情報に基づくマーケティング戦略を立てることができます。再ダウンロードとは、ユーザーがアプリをダウンロードし、一旦削除した後、App Storeで広告をタップして、同じアプリを再度ダウンロードするか、同じアプリを別のデバイスにダウンロードすることを指します。

以下の理由により、「新規ユーザー」設定を使用している場合にも再ダウンロードによるコンバージョンが含まれることがあります。

  • ユーザーがパーソナライズされた広告をオフにしている場合、そのユーザーが以前アプリをダウンロードしたことのあるユーザーであることをApple Search Adsが把握することはできません。
  • Apple Search Adsでは、18歳未満のユーザーのデータは収集されません。18歳未満のApp Storeユーザーには、パーソナライズされた広告をオフにしているユーザーと同様、以前ダウンロードしたアプリの広告が引き続き表示されます。13歳未満の未成年者として登録されているApple IDのユーザーや、管理対象Apple IDとして登録されているアカウントには広告は表示されません。
  • アプリに対して初めて「新規ユーザー」の顧客タイプが選択された場合、アプリを以前ダウンロードしたユーザーがApple Search Adsで広告表示対象から除外されるまで、最長7日間かかることがあります。この間、アプリの再ダウンロードによるコンバージョンが発生する可能性があります。今後作成する広告グループで同じアプリに「新規ユーザー」の顧客タイプを使うと、そのアプリを以前ダウンロードしたユーザーは広告表示対象から自動的に除外されます。
  • アプリを最近ダウンロードしたユーザーは、Apple Search Adsによってそのアプリの利用者であることがまだ認識されておらず、広告表示対象となる場合があります。

Campaign Management APIを使用している場合、新規ダウンロードと再ダウンロードのインストールデータフィールドは、レポートエンドポイント経由でCampaign Management APIに表示されます。

ユーザー属性の設定

Apple Search Ads Advancedでは、さまざまなユーザー層に広告が表示されるよう広告グループが最適化されますが、必要に応じて年齢や性別で設定を絞り込むことができます。いずれにせよ、13歳未満の未成年者として登録されているApple IDのユーザーや、管理対象Apple IDとして登録されているアカウントには広告は表示されません。Apple Search Adsが利用可能な国または地域(米国、欧州、南米、カリブ地域を含む)で広告表示対象とすることができる最小年齢は、18歳です。カナダと韓国では19歳、日本では20歳です。複数の国および地域でキャンペーンを実施する場合、18歳が最小対象年齢となりますが、上述のとおりその国または地域で定められている適切な年齢のユーザーに対してのみ広告が表示されます。「17+」のレーティングが付いたアプリの広告は、年齢の絞り込みを設定していなくても、自動的に18歳以上のユーザーにのみ配信されます(カナダと韓国では19歳以上、日本では20歳以上)。

その他のアプリの広告は、「すべての年齢」を選択している場合、18歳未満のユーザーにも配信される可能性があります。Apple Search Adsでは、18歳未満のユーザーのみを対象にすることはできません。繰り返しになりますが、13歳未満の未成年者として登録されているApple IDのユーザーや、管理対象Apple IDとして登録されているアカウントには広告は表示されません。

年齢と性別の絞り込みを適用する場合、パーソナライズされた広告をオフにしたユーザーは自動的に除外されます。

パーソナライズされた広告設定が、ユーザーのiPhoneやiPadでどのように機能するかを理解する

iOSデバイスやiPadOSデバイスのパーソナライズされた広告設定により、Appleが広告を配信する際にユーザーの情報をどのように扱うのかについてユーザーがコントロールできるようにすることができます。iOS 15以降では、ユーザーがApp Storeに最初にアクセスしたときにAppleからパーソナライズされた広告設定に関するプロンプトが表示されます。パーソナライズされた広告設定をオフにするユーザーの増加に伴い、Appleから配信される広告でのユーザー情報の利用が制限されてきています。実際、2022年の第1四半期にiOS 15のApp Storeで行われた検索ボリュームの78パーセントが、パーソナライズされた広告をオフにしたデバイスで行われたものでした。*

ユーザーがパーソナライズされた広告をオンにすると、ユーザーの年齢、性別、アプリのダウンロード、購入に基づいてそのユーザーに表示する広告が判断されます。特定のタイプのユーザーにリーチするようオーディエンス設定を変更すると、対象のオーディエンスに含まれており、パーソナライズされた広告をオンにしているユーザーに広告が表示されます。

ユーザーがパーソナライズされた広告をオフにすると、そのユーザーの情報は広告配信に使用されなくなります。オーディエンス設定を変更すると、対象のオーディエンスに含まれるもののパーソナライズされた広告をオフにしているユーザーには、広告は表示されません。

インプレッション数を最大化するには、対象となるすべてのユーザーに広告が表示されるようにすることをお勧めします。